Japanese
English
症例報告
サルコイドーシスにみられたSister Mary Joseph's noduleの1例
A case of Sister Mary Joseph's nodule with sarcoidosis
坂本 真紀
1
,
後藤 和重
1
,
栗脇 一三
2
,
瀬戸山 博子
3
,
伊藤 清隆
3
Maki SAKAMOTO
1
,
Kazue GOTOH
1
,
Kazumi KURIWAKI
2
,
Hiroko SETOYAMA
3
,
Kiyotaka ITOH
3
1熊本労災病院皮膚科
2熊本労災病院病理科
3熊本労災病院内科
1Division of Dermatology,Kumamoto Rosai Hospital,Yatsushiro,Japan
2Division of Pathology,Kumamoto Rosai Hospital,Yatsushiro,Japan
3Division of Internal Medicine,Kumamoto Rosai Hospital,Yatsushiro,Japan
キーワード:
Sister Mary Joseph's nodule
,
転移性皮膚癌
,
胆囊癌
,
臍転移
,
サルコイドーシス
Keyword:
Sister Mary Joseph's nodule
,
転移性皮膚癌
,
胆囊癌
,
臍転移
,
サルコイドーシス
pp.505-508
発行日 2010年6月1日
Published Date 2010/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102651
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要約 61歳,女性,サルコイドーシスで内科通院中.約3か月前より15歳時の下腹部正中の開腹手術痕の一部に痛痒さを伴う紅色結節が出現し,サルコイドーシスの瘢痕浸潤を疑われた.生検により腺癌であり,PET検査で胆囊癌が認められた.その後の化学療法中に臍部の紅色結節を指摘され,生検で同様の腺癌であり,Sister Mary Joseph's noduleと診断された.化学療法開始後,2か所の皮膚病変の自覚症状は改善中である.胆囊癌は遠隔転移をきたしやすいといわれるが,皮膚転移の報告は稀である.特に臍部への転移は,本邦では自験例が8例目である.また,免疫組織学的にはD2-40染色陽性の管腔構造内に腺癌細胞が認められたことから,転移様式としてはリンパ行性転移が考えられた.サルコイドーシス患者で瘢痕浸潤様変化を認めた場合,転移性皮膚癌も念頭に置く必要性があると考えた.
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