Japanese
English
症例報告
Crohn病を合併し不全型Behçet病が疑われた結節性紅斑の女児の1例
A girl with Crohn's disease developing erythema nodosum:presentation of clinical features suspected of Behçet's disease
吉田 亜希
1
,
前田 文彦
1
,
赤坂 俊英
1
,
塚原 央之
2
,
佐々木 美香
2
Aki YOSHIDA
1
,
Fumihiko MAEDA
1
,
Toshihide AKASAKA
1
,
Hisayuki TSUKAHARA
2
,
Mika SASAKI
2
1岩手医科大学皮膚科学講座
2岩手医科大学小児科
1Department of Dermatology,Iwate Medical University School of Medicine,Morioka,Japan
2Department of Pediatrics,Iwate Medical University School of Medicine,Morioka,Japan
キーワード:
結節性紅斑
,
Behçet病
,
Crohn病
Keyword:
結節性紅斑
,
Behçet病
,
Crohn病
pp.750-754
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102405
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要約 13歳,女児.15か月前より下痢症状,12か月前より貧血が出現した.約3か月前からは微熱と口内炎が時々みられ,腰部や四肢の関節痛も自覚するようになった.2週間前より下腿に有痛性の紅斑が出現し,徐々に増加した.また,口腔内にアフタ様皮疹も出現し,皮疹の増悪と38℃台の発熱もみられ,当科を受診した.初診時,四肢に手拳大までの大小の有痛性紅斑を多数認めた.プレドニゾロン20mg/日を開始し,皮疹は速やかに消褪したが,精査の結果,大腸に縦走潰瘍,アフタ様所見,肛門部のskin tagが認められ,Crohn病と診断された.しかし,HLA-B51陽性であり,再発性口腔内アフタ,結節性紅斑,関節痛,消化器病変からは不全型Behçet病の診断でも矛盾しない.自験例は比較的稀とされる腸管外病変を伴ったCrohn病,あるいはCrohn病を合併した不全型Behçet病と考えるべきか,診断に苦慮した症例である.
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