Japanese
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症例報告
Nanta骨母斑の6例
Six cases of nevus of Nanta
井上 織部
1
,
杉本 恭子
1
Oribe INOUE
1
,
Yasuko SUGIMOTO
1
1松阪市民病院皮膚科
1Department of Dermatology, Matsusaka City Hospital, Matsusaka, Japan
キーワード:
Nanta骨母斑
,
母斑細胞母斑
,
続発性皮膚骨腫
Keyword:
Nanta骨母斑
,
母斑細胞母斑
,
続発性皮膚骨腫
pp.480-483
発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102021
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要約 症例1:68歳,女性.右頰部の紅色丘疹を伴う褐色から正常皮膚色小結節.症例2:49歳,男性.左眉毛部の黒色有毛性小結節.症例3:36歳,女性.右耳前部の黒色小結節.症例4:66歳,女性.左頰部の正常皮膚色小結節.症例5:49歳,女性.左頰部の黒色小結節.症例6:57歳,女性.右頰部の褐色小結節.症例1,3~6は真皮内母斑,症例2は複合母斑で,それぞれ近傍に異所性骨組織がみられたため,Nanta骨母斑と診断した.本症の発症機序には炎症が関与すると考えられている.症例1,2,5では病理組織学的に毛囊や表皮囊腫様構造周囲の炎症細胞浸潤が確認され,症例3では病理組織学的には炎症所見はなかったが,時折出血を繰り返す既往があった.しかし,症例4,6では臨床的にも病理組織学的にも炎症の存在はなかった.
筆者らが5年4か月で経験した母斑細胞母斑は108個で,Nanta骨母斑は上記6個(5.6%)であった.特に顔面では10%に骨形成を合併した.本症は標本作製時に組織が損傷することが多く,より詳細な観察により,さらに頻度は増加すると推定される.
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