Japanese
English
今月の症例
全身びまん性に丘疹を認めた硬化性粘液水腫の1例
A case of scleromyxedema with diffuse generalized papules
三井田 博
1
,
山本 洋子
1
,
渡辺 修一
2
Hiroshi MIIDA
1
,
Yoko YAMAMOTO
1
,
Syuichi WATANABE
2
1新潟大学大学院医歯学総合研究科分子細胞医学専攻細胞機能講座皮膚科学分野
2長岡赤十字病院皮膚科
1Division of Dermatology, Department of Cellular Function, Course for Molecular and Cellular Medicine, Niigata University Graduate School of Medical and Dental Sciences, Niigata, Japan
2Division of Dermatology, Nagaoka Red Cross Hospital, Nagaoka, Japan
キーワード:
硬化性粘液水腫
,
IgGλ型M蛋白血症
Keyword:
硬化性粘液水腫
,
IgGλ型M蛋白血症
pp.395-398
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101663
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要約 73歳,女性.1997年10月頃より,硬い丘疹が両手背より出現し,徐々に全身に拡大した.2001年6月初診時,頭部から下腿まで全身に丘疹の集簇と皮膚硬化がみられ,特に顔面は獅子様顔貌を,体幹は象皮病様の様相を呈していた.病理組織学的所見で,真皮全層に膠原線維の著明な増生と線維芽細胞の増加を認め,アルシアンブルー染色,コロイド鉄染色陽性物質がみられた.甲状腺機能異常はなく,IgGλ型のM蛋白血症を合併していた.骨髄所見に異常を認めなかった.以上より,硬化性粘液水腫と診断した.同症の本邦報告例25例中,全身に症状がみられる症例は9例みられたが,これらのなかには,丘疹・結節よりも皮膚硬化のみの病変が広範囲である症例が6例含まれている.自験例は全身にびまん性に丘疹が分布し,特異な臨床像を呈したと思われた.
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