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特集 最近のトピックス2007 Clinical Dermatology 2007
5. 皮膚科医のための臨床トピックス
最近の若者の性行動
Sexual behaviors and sexually transmitted diseases in young generation
市川 誠一
1
Seiichi ICHIKAWA
1
1名古屋市立大学大学院看護学研究科
1Nagoya City University Graduate School of Nursing, Nagoya, Japan
キーワード:
若者
,
性行動
,
HIV/エイズ
,
性感染症(STD)
Keyword:
若者
,
性行動
,
HIV/エイズ
,
性感染症(STD)
pp.128-131
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101632
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要約 厚生労働省エイズ動向調査によれば,わが国のHIV/エイズ患者報告数は2004年以降1,000人を超える状況となった.特に,日本国籍HIV感染者の15~24歳および25~34歳の年齢層では,男性同性間感染の割合は70%を超える状況であり,若年の同性愛者層への予防啓発が望まれる.
一方で,性感染症サーベイランス報告は,性器クラミジア感染症,淋菌感染症が男女ともに若い世代で広がっていることを示している.性行動に関する調査は,高校生の初交経験率がこの10年間で上昇し,特に女子における変化が著しく,男子よりも高い経験率となったことを示している.若年層では性感染症予防への意識が低いことを示す報告もあり,性感染症は若年層において今後も広がるものと思われる.
性への関心が高く,性経験が上昇している若い年齢層へのHIV/性感染症予防の啓発は,わが国では異性間,同性間ともに効果的な取り組みがなされていない現状にあると考える.
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