Japanese
English
治療
乾癬治療におけるビタミンD3外用薬と保湿剤の併用療法の位置づけ
Positioning of combination therapy with topical vitamin D3 and moisturizer for the treatment of psoriasis
橋爪 秀夫
1
,
古川 富紀子
2
,
白濱 茂穂
3
,
影山 葉月
4
,
瀧川 雅浩
1
Hideo HASHIZUME
1
,
Fukiko FURUKAWA
2
,
Shigeho SHIRAHAMA
3
,
Haduki KAGEYAMA
4
,
Masahiro TAKIGAWA
1
1浜松医科大学皮膚科
2静岡県立総合病院皮膚科
3聖隷三方原病院皮膚科
4磐田市立総合病院皮膚科
1Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine, Hamamatsu, Japan
2Department of Dermatology, Shizuoka General Hospital, Shizuoka, Japan
3Department of Dermatology, Seirei Mikatahara Hospital, Hamamatsu, Japan
4Department of Dermatology, Iwata City Hospital, Iwata, Japan
キーワード:
尋常性乾癬
,
マキサカルシトール軟膏
,
保湿剤
,
酪酸プロピオン酸ベタメタゾン軟膏
Keyword:
尋常性乾癬
,
マキサカルシトール軟膏
,
保湿剤
,
酪酸プロピオン酸ベタメタゾン軟膏
pp.92-98
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101577
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要約 浜松医科大学および関連施設にて尋常性乾癬患者20例を対象として,マキサカルシトール25μg/g軟膏(オキサロール®軟膏25μg/g)1日1回(夕)および保湿剤のヘパリン類似物質含有外用薬(ヒルドイド®ローション)1日1回(朝)の併用療法と,酪酸プロピオン酸ベタメタゾン0.5mg/g軟膏(アンテベート®軟膏)1日1回(夕)の単独療法の有効性・有用性を,8週間(最長12週間)の左右比較で検討した.①皮膚所見別の推移では,紅斑,浸潤・肥厚,鱗屑において併用群,単独群ともすべての観察日で開始時と比べて有意な改善が認められた.②皮膚所見別の推移の群間比較では,紅斑の4週後のみ単独群が優っていたが,それ以外の観察日および皮膚所見では有意差はなかった.③全般改善度およびその左右優劣比較において,群間の有意差はなかった.④有用度およびその左右優劣比較において,群間の有意差はなかった.⑤安全性に問題はなかった.これらの点より,マキサカルシトール25μg/g軟膏と保湿剤の併用療法は,酪酸プロピオン酸ベタメタゾン0.5mg/g軟膏1日1回外用の単独療法と有効性に差が認められず,有用な治療法であると考えられた.
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