Japanese
English
症例報告
周期性の関節症状を主訴に来院した腸管型Behçet病を疑う1例
A case of suspected intestinal Behçet's disease with episodic arthropathy
折戸 秀光
1
,
越後 岳士
1
,
榎戸 友里
1
,
新石 健二
1
,
藤本 晃英
1
,
藤本 学
1
,
竹原 和彦
1
,
水腰 英四郎
2
Hidemitsu ORITO
1
,
Takeshi ECHIGO
1
,
Yuri ENOKIDO
1
,
Kenji ARAISHI
1
,
Akihide FUJIMOTO
1
,
Manabu FUJIMOTO
1
,
Kazuhiko TAKEHARA
1
,
Eishiro MIZUKOSHI
2
1金沢大学大学院医学系研究科循環医科学専攻血管新生・結合組織代謝学講座皮膚科学
2金沢大学大学院医学系研究科循環医科学専攻血管新生・結合組織代謝学講座消化器内科
1Department of Dermatology, Kanazawa University Graduate School of Medical Science, Kanazawa, Japan
2Department of Gastroenterology, Kanazawa University Graduate School of Medical Science, Kanazawa, Japan
キーワード:
周期性関節症状
,
腸管型Behçet病
,
コルヒチン
,
回盲部潰瘍
Keyword:
周期性関節症状
,
腸管型Behçet病
,
コルヒチン
,
回盲部潰瘍
pp.16-19
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101555
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要約 21歳,女性.5歳頃より再発性の口腔内アフタが出現した.11歳時に急性腹症にて回盲部切除術の手術歴あり,当時は単純性潰瘍と診断された.初診の4か月前より約2週間の周期で非対称性に両膝関節の腫脹,疼痛を繰り返し,時々39℃台の発熱を伴っていた.腹部症状の自覚はなかったが,大腸内視鏡検査にて回盲部に多発するアフタ性潰瘍を認めた.眼症状や外陰部潰瘍はなし.結節性紅斑などの皮膚症状もみられず,針反応は陰性,HLA-B52陽性であった.これらの経過および所見から総合的に腸管型Behçet病疑い例と診断した.コルヒチン2mg/日内服にて加療し,関節炎,発熱症状の出現頻度は徐々に減少している.周期的に繰り返す関節症状から,回帰性リウマチも疑われたが,安易に診断せず,精査することが大切であると考えられた.
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