Japanese
English
治療
フェノール法を用いた陥入爪治療―アンケート調査に基づく有用性の検討
The nail matrix phenolization method for ingrowing toenails and its evaluation based on a questionnaire
順毛 直弥
1
,
勝田 倫江
1
,
福田 知雄
1
,
塩原 哲夫
1
,
佐久間 恵一
2
Naoya JUNKE
1
,
Michie KATSUTA
1
,
Tomoo FUKUDA
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
,
Keiichi SAKUMA
2
1杏林大学医学部皮膚科学教室
2公立福生病院皮膚科
1Department of Dermatology,Kyorin University School of Medicine,Mitaka,Japan
2Division of Dermatology,Fussa Public Hospital,Fussa,Japan
キーワード:
陥入爪
,
フェノール法
,
アンケート調査
Keyword:
陥入爪
,
フェノール法
,
アンケート調査
pp.534-537
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101549
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要約
陥入爪に対し,爪母を化学的に腐食させるフェノール法は,侵襲の少ない比較的簡便な治療法である.今回われわれは,陥入爪患者23例30か所にフェノール法を施行し,その有用性を検討すべくアンケート調査を実施した.その結果,本法は術前に認める疼痛の早期改善に優れ,10段階評価で術前7.0が術後翌日には2.2と著明改善し,1週間後には0.7となった.患者負担の少ない治療法との評価も得られ,満足度としては10段階評価で平均8.8と高い評価が得られた.本法は局所の炎症や感染を伴う症例にも施行可能で,適応症例を選ばないという利点を有する.また,再発は30か所中1か所のみであった.以上より,フェノール法は陥入爪に対し有用な治療法であり,特に炎症や感染所見の強い症例では第一選択となりうるものと考えられた.
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