Japanese
English
原著
成人麻疹―18例の検討
The analysis of 18 cases of adult measles
岩田 貴子
1
,
臼田 俊和
1
,
小寺 雅也
1
,
八代 浩
1
,
岩田 洋平
1
Takako IWATA
1
,
Toshikazu USUDA
1
,
Masanari KODERA
1
,
Hiroshi YATSUSIRO
1
,
Yohei IWATA
1
1社会保険中京病院皮膚科
1Department of Dermatology,Social Insurance Chukyo Hospital,Nagoya,Japan
キーワード:
成人麻疹
,
肝機能異常
,
麻疹ワクチン
,
異型麻疹
Keyword:
成人麻疹
,
肝機能異常
,
麻疹ワクチン
,
異型麻疹
pp.454-458
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101528
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要約
2000年10月~2001年10月までの1年間に,21例の入院を必要とした成人麻疹を経験した.そのうち,臨床所見,血液検査等のデータを追跡しえた18例につき検討した.症例は10~30代に限局しており,発症時期は3~8月に集中していた.皮疹は全例麻疹に特徴的な発疹であったが,二相性熱型,Koplik斑を認めたのは約半数であった.また,8割近くに軽度肝機能異常を認めた.近年,麻疹ワクチンの普及に伴い麻疹の集団発生が減少し,追加免疫の機会も減少している.そのために,異型麻疹や成人麻疹は今後増加傾向を示すものと考えられる.成人麻疹における合併症の一つとして肝障害があり,治療上注意すべきものと考えられた.
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