Japanese
English
原著
Ferguson-Smith型多発性ケラトアカントーマの女性例―本邦における多発性ケラトアカントーマのまとめと考察
A Japanese woman with Ferguson-Smith type multiple keratoacanthoma
伊藤 圭
1
,
加藤 直子
1
,
木村 久美子
1
,
柴田 雅彦
1
,
西谷 道子
2
Kei ITO
1
,
Naoko KATO
1
,
Kumiko KIMURA
1
,
Masahiko SHIBATA
1
,
Michiko NISHIYA
2
1国立札幌病院皮膚科,臨床研究部
2西谷皮膚科
1Department of Dermatology and Research Institute,National Sapporo Hospital,Sapporo,Japan
2Nishiya Dermatology Clinic,Sapporo,Japan
キーワード:
多発性ケラトアカントーマ
,
Ferguson-Smith型
,
エトレチナート
Keyword:
多発性ケラトアカントーマ
,
Ferguson-Smith型
,
エトレチナート
pp.448-452
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101527
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要約
Ferguson-Smith型の多発性ケラトアカントーマの37歳,女性例を報告する.過去10年間に4回の多発性の丘疹や結節の出現と消退を繰り返している.4回目のエピソードでは,皮疹は40個程度で,顔面,頚部,前胸部,両前腕などの露出部に主として分布していた.各個疹は組織学的に,表皮の偽癌性増殖とその中央に角栓を示し,ケラトアカントーマに合致していた.皮疹の分布,出現と消退のエピソード,組織学的特徴からFerguson-Smith型の多発性ケラトアカントーマと診断した.エトレチナートの内服療法により皮疹の消退をみた.本邦で報告されている多発性ケラトアカントーマの31例をまとめた.それらはFerguson-Smith型が13例,Grzybowski播種型が6例,局所多発型が12例であった.家族歴を有する例はFerguson-Smith型の7例のみであった.
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