Japanese
English
症例報告
骨転移により大腿骨骨折を繰り返した乳房外Paget病の1例
A case of bone metastatic extramammary Paget's disease associated with twice femoral fracture
湊原 一哉
1
,
横山 明子
1
,
鈴木 康司
2
,
磯邊 靖
3
Kazuya MINATOHARA
1
,
Akiko YOKOYAMA
1
,
Koji SUZUKI
2
,
Yasushi ISOBE
3
1取手協同病院皮膚科
2取手協同病院整形外科
3土浦協同病院整形外科
1Department of Dermatology,Toride Kyodo General Hospital
2Department of Orthopedics,Toride Kyodo General Hospital
3Department of Orthopedics,Tsuchiura Kyodo General Hospital
キーワード:
乳房外Paget病
,
骨転移
,
大腿骨骨折
,
股関節離断術
Keyword:
乳房外Paget病
,
骨転移
,
大腿骨骨折
,
股関節離断術
pp.828-831
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101005
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56歳,男性.1990年頃発症した右陰囊Paget病.2000年1月,拡大切除を行った.2003年2月,右鼠径~右外腸骨領域リンパ節の郭清術を施行した.術後シスプラチンおよびフルオロウラシルを用いた化学療法計3クールを放射線療法と併用して施行した.同年10月,右脛骨および大腿骨転移を生じ,12月に病巣そう爬術および人工骨移植を施行した.2004年1月より5月まで骨転移に対し,ドセタキセルの投与を行うが無効であった.3月と5月に右大腿骨を骨折した.7月2日,社会復帰を目的に右股関節離断術が施行された.9月に一時退院するも,10月に肺転移による癌性リンパ管症のため永眠された.進行期乳房外Paget病にはいまだ確立された治療がない.とりわけ,骨転移をきたすと治療に難渋することがある.皮膚科領域のみならず整形外科的領域を含めてより有効な集学的治療の確立が望まれる.
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