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特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004
4.皮膚疾患治療のポイント
口腔粘膜慢性GVHDに対する口腔内PUVA療法の試み
Intraoral PUVA therapy for erosive oral lichen planus-like lesions of chronic graft-versus-host disease
檜垣 祐子
1
,
矢田 佳子
1
,
安藤 菜緒
1
,
川島 眞
1
,
溝口 秀昭
2
Yuko HIGAKI
1
,
Yoshiko YATA
1
,
Nao ANDO
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
,
Hideaki MIZOGUCHI
2
1東京女子医科大学皮膚科学教室
2東京女子医科大学血液内科学教室
1Depertment of Dermatology,Tokyo Women's Medical University
2Depertment of Haematology,Tokyo Women's Medical University
キーワード:
慢性GVHD
,
口腔粘膜
,
紫外線療法
,
PUVA
Keyword:
慢性GVHD
,
口腔粘膜
,
紫外線療法
,
PUVA
pp.122-124
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100662
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造血幹細胞移植後の口腔粘膜慢性GVHD(graft-versus-host disease,移植片対宿主病)によるびらん性扁平苔癬様の病変に対する口腔内PUVA療法について紹介した.本症は口腔粘膜の疼痛が強く,食餌摂取が困難になるなど,患者の苦痛は少なくない.しかしGVHD自体のgraft-versus-leukemia効果が期待されることもあり,皮膚粘膜病変に対しては必ずしも積極的な全身的免疫抑制療法の強化の適応にならないため,皮膚粘膜症状の改善を目的とした局所療法が望まれる.筆者らの行っている口腔内PUVA療法は,ライトガイドを装着したELC404型スポットUVランプを用いたオクソラレン(R)軟膏外用PUVA療法で,口腔内の粘膜病変部に選択的に照射することが可能である.本治療法によって口腔内の粘膜病変が改善することが期待でき,全身的な免疫抑制療法の追加治療として,また免疫抑制剤の減量に結びつく可能性のある治療として試みられるべき治療ではないかと思われる.
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