Japanese
English
特集 最近のトピックス 2006 Clinical Dermatology 2006
2. 皮膚疾患の病態
ケモカインからみたリンパ腫
Cutaneous lymphoma:Aspect from chemokines
島内 隆寿
1
,
戸倉 新樹
1
Takatoshi SHIMAUCHI
1
,
Yoshiki TOKURA
1
1産業医科大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,University of Occupational and Environmental Health
キーワード:
皮膚T細胞性リンパ腫
,
成人T細胞性白血病/リンパ腫
,
ケモカイン
,
ケモカインレセプター
Keyword:
皮膚T細胞性リンパ腫
,
成人T細胞性白血病/リンパ腫
,
ケモカイン
,
ケモカインレセプター
pp.56-60
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100592
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 皮膚T細胞性リンパ腫の中心的疾患である菌状息肉症,Sézary症候群,そして本邦に多い成人T細胞性白血病/リンパ腫細胞は,皮膚ホーミングレセプターであるCLA,CCR4を強く発現している.筆者らは成人T細胞性白血病/リンパ腫患者の末梢血中CD4+細胞,および皮膚腫瘤中の腫瘍細胞を分離・培養し,その培養上清中のTARC,MDC値を測定した.その結果,腫瘍細胞であるCD4+細胞はCCR4を発現するとともに,そのリガンドであるTARC,MDCをも産生していることが判明した.成人T細胞性白血病/リンパ腫の腫瘤形成の要因として,CCR4とTARC,MDCによるautocrine/paracrine chemotaxisが1つのメカニズムであると推測される.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.