Japanese
English
症例報告
結節性紅斑様皮疹を呈した成人T細胞性白血病・リンパ腫の1例
A case of adult T-cell leukemia/lymphoma with erythema nodosum-like eruptions
延山 嘉眞
1
,
本田 まりこ
1
,
新村 眞人
1
Yoshimasa NOBEYAMA
1
,
Mariko HONDA
1
,
Michihito NIIMURA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,The Jikei University School of Medicine
キーワード:
adult T-cell leukemia/lymphoma
,
ATLL
,
結節性紅斑様皮疹
,
成人T細胞性白血病・リンパ腫
Keyword:
adult T-cell leukemia/lymphoma
,
ATLL
,
結節性紅斑様皮疹
,
成人T細胞性白血病・リンパ腫
pp.376-379
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100470
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48歳,女性.両下腿に浸潤を触れる圧痛,自発痛のある結節性紅斑様皮疹がみられた.末梢血中異型リンパ球が9%,末梢血のサザンブロット法により,human T-lymphtropic virus typeⅠのプロウイルスDNAのモノクローナルな取り込みを証明した.胸水がみられ急性型成人T細胞性白血病・リンパ腫(adult T-cell leukemia/lymphoma:ATLL)の診断基準を満たしていたが,7か月間明らかな進行はみられなかった.下腿の皮疹には異型リンパ球の浸潤がみられ,PCR法によりHTLV-ⅠのプロウイルスDNAが陽性であることから腫瘍細胞の皮膚浸潤によるものと思われた.ATLLによる皮疹が結節や腫瘤でなく浸潤のある紅斑である場合は,皮膚型ATLLと同様に,急性型であっても自験例のように進行が遅いこともあると考えた.
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