Japanese
English
原著
Eccrine Spiradenomaの1例
A Case of Eccrine Spiradenoma
岩井 雅彦
1
,
藤澤 龍一
1
,
橋本 謙
1
Masahiko IWAI
1
,
Ryuichi FUJISAWA
1
,
Yuzuru HASHIMOTO
1
1昭和大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Showa University School of Medicine
pp.271-276
発行日 1984年3月1日
Published Date 1984/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203011
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1)症例:82歳,女.約5年前から左上腕に発生した,7×4mmの淡紅褐色小腫瘍.圧痛(+),触痛(+),ときに肩方向への放散痛(+).
2)病理組織所見は典型的で,Kerstingらの分類によればA型と考えられた.また,Bodian染色で,腫瘍内に神経線維が認められた.
3)電顕所見では,間質において腫瘍細胞に近接して,また腫瘍細胞間にも介在して,豊富な神経線維が認められた.この所見は,本症の疼痛に関係するものと考えられた.
4)体外培養所見では,偽足様の細胞質突起をもち,管腔様構造を形成する傾向のある特異な細胞の遊出を認めた.
5)自験例を含む本邦報告例37例につき,臨床所見を総括した.
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