Japanese
English
症例報告
蕁麻疹様紅斑を呈した組織球性壊死性リンパ節炎の1例
A case of histiocytic necrotizing lymphadenitis presenting urticarial erythema
木村 陽一
1
,
青木 見佳子
1
,
菊地 伊豆実
1
,
又吉 武光
1
,
川名 誠司
1
Yoichi KIMURA
1
,
Mikako AOKI
1
,
Izumi KIKUCHI
1
,
Takemitsu MATAYOSHI
1
,
Seiji KAWANA
1
1日本医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Nippon Medical School
キーワード:
組織球性壊死性リンパ節炎
,
蕁麻疹様紅斑
Keyword:
組織球性壊死性リンパ節炎
,
蕁麻疹様紅斑
pp.1288-1291
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100355
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要約
26歳,女性.初診の1か月前より,39℃台の発熱,圧痛を伴う頸部リンパ節腫脹が出現した.3週間前より,顔面にびまん性の紅斑,軀幹および下肢には地図状の境界明瞭,辺縁蒼白な紅斑が出現した.頸部と鼠径部には圧痛を伴うリンパ節を触知した.皮膚生検では,真皮上層の浮腫および血管周囲性にわずかに好中球を混ずるリンパ球浸潤を認めた.前医で施行した頸部リンパ節生検で,傍皮質領域に細胞質に乏しく,大型円形の核を有する大型細胞の増殖と核崩壊産物を貪食した組織球の浸潤を認め,組織球性壊死性リンパ節炎と診断した.各種ウイルス抗体価の有意な上昇は認められなかったが,白血球減少,異型リンパ球の出現,2-5AS活性の上昇を認め,ウイルス感染の関与の可能性があると考えた.
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