トピックス ことばの障害と耳鼻咽喉科
2.構音障害
森 一功
1
,
庄司 治子
1
,
香田 千絵子
1
1久留米大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.827-833
発行日 1999年11月20日
Published Date 1999/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411902067
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はじめに
一般に構音とは,口唇,舌,軟口蓋,下顎骨などの発語器官(構音器官)を種々に動かして咽頭,口腔などの形態を変化させることで語音としての必要な特性を音声波に与える操作1)と定義される。そのため,構音障害とは,このような操作で産生した音が正しい音響学的特性を備えていない場合のことであり,以下のように分類できる。
1.器質的構音障害
上述のような構音器官に器質的な異常がある場合で,口蓋裂(以下,CPと略)や舌中咽頭の癌の手術後,外傷などによる。
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