トピックス めまい—私の考え方
5.平衡訓練について
宮田 英雄
1
,
澤井 薫夫
1
1岐阜大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.681-686
発行日 1999年9月20日
Published Date 1999/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411902045
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はじめに
めまいや平衡障害例に対して保存的治療(日常生活の改善,薬物治療)や手術療法が行われており,多くの例では改善する。しかし,めまいや動揺視あるいは平衡障害が長く残存する例に遭遇することがある。これらの症状が持続する例だけでなく,発症から比較的早期でも改善が遅れると思われる例に対して,平衡訓練を中心としたリハビリテーションが必要である。平衡訓練はCawtho—rne1),Cooksey2)が報告して以来,本邦でも最近行われるようになってきたが,一定の基準がなかった。そのため,1990年には日本平衡神経科学会から「平衡訓練の基準」が提示された3)。
本稿では,平衡訓練の概念と当科で行っている平衡訓練4,5)について述べる。
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