特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の画像診断
4.甲状腺
4.甲状腺のエコー
古川 政樹
1
,
古川 まどか
2
,
矢後 忠之
1
,
松田 秀樹
1
,
名古屋 孝夫
1
,
香取 秀明
1
,
周 莉新
1
1横浜市立大学医学部耳鼻咽喉科学教室
2神奈川県立がんセンター頭頸科
pp.136-142
発行日 1995年11月20日
Published Date 1995/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411901249
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■はじめに
甲状腺は耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域のなかで,エコー検査が最も早くから定着した臓器であり,現在も甲状腺腫脹に対するエコーの有用性は高く評価されている1,2)。甲状腺疾患に対するエコーの役割は,腫瘍の質的診断や触知不能な腫瘍の存在診断のみならず,腫瘍と周囲臓器との関係,リンパ節転移の把握など多岐にわたる。ここでは甲状腺および周囲臓器の正常像,甲状腺の良性腫瘍,悪性腫瘍所見を中心に述べる。使用した超音波診断装置はとくにことわりのない限りアロカ社製エコーカメラSSD−650またはSSD−650CL,探触子はリニア型UST−5515-7.5(7.5 MHz)である。超音波画像の上縁や側縁にあるスケールの一目盛は1cmに相当する。
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