トピックス 耳鼻咽喉科領域の異物とその除去法
口腔咽頭異物とその除去法
石川 和夫
1
,
高橋 敏江
1
,
吉野 泰弘
1
1秋田大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.841-846
発行日 1991年11月20日
Published Date 1991/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900450
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
日常診療で上部消化器および呼吸器領域の異物症に遭遇することは少なくない。異物の存在する解剖学的な部位,異物の種類と大きさ,受診までの日数,年齢,患者のもっている基礎疾患により,異物症の臨床像はいろいろな修飾を受ける。しかし,異物の存在部位を正確に診断してこれを除去することにより,患者は,速やかにその苦痛から開放される。従って,できるだけ速やかで適切な処置が望まれる。
異物が口腔・咽頭領域に存在することは,少なからずある。しかし,口腔内異物では,その発見と除去に専門的な技術や,機器を要するほどの症例は少なく,臨床的に問題となるもののほとんどが,咽頭異物である。ここでは,口腔・咽頭異物の統計,臨床像,検査と除去法について述べる。
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.