Japanese
English
特集 必携! 唾液腺診療 虎の巻
《唾液腺悪性腫瘍の薬物療法・粒子線治療》
唾液腺癌に対する薬物療法
Systemic therapy for the salivary gland carcinoma
多田 雄一郎
1
Yuichiro Tada
1
1国際医療福祉大学三田病院頭頸部腫瘍センター
キーワード:
唾液腺癌
,
薬物治療
,
アンドロゲン受容体
,
HER2
,
NTRK
Keyword:
唾液腺癌
,
薬物治療
,
アンドロゲン受容体
,
HER2
,
NTRK
pp.671-675
発行日 2024年7月20日
Published Date 2024/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411203759
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
POINT
●唾液腺癌はきわめて多様な病理組織像を呈し,多数の腫瘍型があるため,それぞれの生物学的特徴を考慮して薬物治療の方針を検討する。
●腫瘍型とバイオマーカーに基づく個別化治療の開発,臓器横断的(tumor-agnostic)な治療開発,従来の抗がん剤治療の研究により,唾液腺癌に対する薬物治療の選択枝が増えた。
●HER2陽性SDCでは抗HER2療法,AR陽性SDCでは抗アンドロゲン療法,NTRK融合遺伝子陽性分泌癌では抗NTRK療法,腫瘍変異量高値(TMB-H)またはPD-L1陽性唾液腺癌症例ではペムブロリズマブ,BRAF V600E遺伝子変異症例ではダブラフェニブ+トラメチニブの投与を検討する。
●腫瘍型にかかわらず,プラチナ製剤+タキサン系抗がん剤の併用療法の有用性が報告されている。
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.