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特集 細菌感染に立ち向かう—抗菌薬使用の新常識
《抗菌薬使用の手引き》
妊婦・授乳婦への抗菌薬投与法と注意点
Precautions in use of antimicrobial agents for pregnant/puerperal women
岩破 一博
1
Kazuhiro Iwasaku
1
1京都府立医科大学医学部看護学科医学講座産婦人科学
pp.454-459
発行日 2019年5月20日
Published Date 2019/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202098
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POINT
●妊婦が感染症になっても,医師から薬を処方してもらうのをためらうことが多く,医師も妊婦にはできるだけ薬剤の投与を避けたいと考えている傾向にある。
●妊娠期間中の薬物体内動態の変化(腎機能,肝機能,分布容積,蛋白結合率の変化)を考慮して処方する。さらに胎盤の通過性は,妊婦へ投与する薬物を選択するうえで重要な因子である。
●海外の公的リスクカテゴリーとして,アメリカ(FDA)のリスクカテゴリー,オーストラリア(ADEC)の分類がある。
●1955年に母子化学療法研究会が設立され,抗菌薬の母子間移行(経胎盤移行・乳汁内移行),羊水中濃度の意義などに関して検討が行われた。
●安全と考えられる抗菌薬:ペニシリン系,セフェム系,マクロライド系,クリンダマイシン
●注意しながら使用可能な抗菌薬:アミノグリコシド系,メトロニダゾール,ST合剤,グリコペプチド系
●禁忌とされる抗菌薬:テトラサイクリン系,ニューキノロン系
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