増刊号 救急・当直マニュアル—いざというときの対応法
Ⅳ.救急外来・当直での処置と治療
感染症・炎症・浮腫
慢性中耳炎急性増悪
奥野 妙子
1
1三井記念病院耳鼻咽喉科
キーワード:
耳性髄膜炎
,
耳性顔面神経麻痺
,
内耳瘻孔症状
,
真珠腫
,
好酸球性中耳炎
,
OMAAV
,
ANCA関連血管炎性中耳炎
Keyword:
耳性髄膜炎
,
耳性顔面神経麻痺
,
内耳瘻孔症状
,
真珠腫
,
好酸球性中耳炎
,
OMAAV
,
ANCA関連血管炎性中耳炎
pp.189-193
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202049
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当直医へのコール
「最終的に慢性中耳炎急性増悪」と診断される症例が救急外来から当直医にコールされるときは,以下のような重篤な耳症状,あるいは耳症状と緊急の合併症の発症時と思われる。
●耳漏が外耳道に充満している。
●外耳道にdebrisあるいは真菌塊が充満していて痛みを伴う。
●耳介の発赤・腫脹,稀に耳介聲立を伴う。
●耳漏があり,聞こえが急に悪くなった,大きな耳鳴りもある。
●耳漏があり,意識レベルが下がっている。
●透明な耳漏が大量にあり,止まらない。
●耳漏があり,顔面神経麻痺を伴っている。
●耳漏があり,めまいを伴っている。
慢性中耳炎の急性増悪で受診する場合はほとんどが成人である。手術の既往がある場合もある。
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