書評
今日の耳鼻咽喉科・頭頸部外科治療指針 第4版
山中 昇
1,2
1藤沢御所見病院
2和歌山医大
pp.187
発行日 2019年2月20日
Published Date 2019/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201944
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
このたび『今日の耳鼻咽喉科・頭頸部外科治療指針 第4版』が刊行された。本書は初版が26年前(1992年)に刊行され,その後も第2版,第3版と各時代の耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の治療学の粋を網羅するバイブル的テキストの役割を果たしてきている。
第3版から第4版に至る10年間は耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の疾患概念の整理が進み,エビデンスに基づいた医療(EBM)が急速に普及し定着してきた。その結果,多くの診断基準や診療ガイドラインが提唱されている。さらに2017年に新専門医制度が開始され,耳鼻咽喉科専門医のための研修カリキュラムも発表された。このような10年を反映した第4版の特徴は,(1)最新最良の診療“事典”であること,(2)研修カリキュラムを遂行する上で必要十分な知識を習得することができること,(3)付録として巻末に研修カリキュラムの内容,診断基準,診療ガイドライン,身体障害者診断書・意見書の書き方などを掲載し,実地臨床において不可欠な情報を提供していること,以上3点にまとめられると考える。
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.