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特集 ここが知りたい! 高齢化時代の頭頸部がん診療
高齢者への化学放射線療法
Chemoradiation for head and neck cancer in elderly patients
山﨑 知子
1
Tomoko Yamazaki
1
1宮城県立がんセンター頭頸部内科
pp.570-576
発行日 2017年7月20日
Published Date 2017/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201350
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POINT
●高齢者のがん治療の可否は,身体所見,合併症の有無,認知機能,患者を取り巻く家族背景などを含めた総合的評価が必要となる。
●高齢者における切除不能局所進行頭頸部がんの化学放射線療法,術後再発ハイリスク症例における補助化学放射線療法は,高齢者を対象とした大規模な臨床試験が行われておらず,有用性と安全性が十分に評価されているとは言い難い。
●加齢に伴い嚥下機能の低下がみられる。よって,高齢者へ喉頭温存目的の化学放射線療法を施行する際は,特に留意すべきである。
●高齢者は非高齢者と比較して,薬物療法,放射線療法の副作用が強く出ることがある。
●高齢という理由のみで,安易にセツキシマブ併用放射線療法を選択すべきではない。全身状態,治療前の嚥下機能しだいでは,放射線単独療法,手術も選択肢に挙げるべきである。
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