Japanese
English
特集 頸部郭清術のNew Concept
《臓器別治療戦略》
甲状腺・唾液腺がん
Therapeutic or prophylactic neck dissection for thyroid cancer and major salivary gland cancer
大月 直樹
1
,
丹生 健一
1
Naoki Otsuki
1
,
Ken-ichi Nibu
1
1神戸大学大学院医学研究科外科系講座耳鼻咽喉科頭頸部外科学分野
pp.814-820
発行日 2016年10月20日
Published Date 2016/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201086
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POINT
●甲状腺乳頭癌リンパ節転移に対する治療的頸部郭清術(気管周囲および内深頸リンパ節)は生命予後を向上させるという明らかな根拠はないが,再発リスクを減少させることから,推奨される。
●甲状腺乳頭癌における気管周囲リンパ節の予防的頸部郭清術は,術後合併症に留意して行うことが望ましい。内深頸リンパ節の予防的郭清は推奨されない。
●耳下腺がんおよび顎下腺がんに対する治療的頸部郭清術では,レベルⅠ〜Ⅴの全頸部郭清が必要である。
●耳下腺がんに対する予防的郭清はT3およびT4,臨床的に高悪性度と考えられるものに対して,レベルⅠ,Ⅱ,Ⅴを含む頸部郭清が推奨される。
●顎下腺がんに対する予防的郭清はT3およびT4,臨床的に高悪性度と考えられるものに対して,肩甲舌骨筋上郭清が推奨される。
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