鏡下咡語
Galvanic test今昔そして将来
関谷 透
1
1山口大学医学部耳鼻咽喉科教室
pp.548-549
発行日 1989年7月20日
Published Date 1989/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200377
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めまい・平衡障害に関する専門書はもちろんのことながら,耳鼻咽喉科教科書にも目次あるいは索引でめまい症の検査項目を探せば,電気検査galvanic testの文字をみることができる。
歴史的には1803年Voltaが本現象に着目しており,1907年Neumannが検査目的に使用している。ところが今日臨床上その使用頻度については微々たるものであるといわざるをえない。その理由は一般的には,"電気刺激"が患者に苦痛を与えるだろうということ,観察点をどこにおくか,記録が難しいから,そして刺激装置の使い方が難しいのではないか,といった"電気"に対する常識的な抵抗によるものがある。さらには少し学問的に,"刺激部位"が不明瞭,未詳であるからとする人もある。
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