増刊号 画像診断パーフェクトガイド―読影のポイントとピットフォール
部位別診断法
Ⅴ.頭頸部
頸部リンパ節転移・悪性リンパ腫
杉本 太郎
1
,
野村 文敬
2
1東京医科歯科大学耳鼻咽喉科
2東京医科歯科大学頭頸部外科
pp.311-315
発行日 2014年4月30日
Published Date 2014/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102853
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画像診断の狙い
頸部腫瘤を主訴に来院した患者の診断を進める場合,腫瘤がリンパ節であるか否かをまず鑑別する必要がある。次いでリンパ節腫脹が疑われる場合は,炎症性の腫脹か,悪性腫瘍の転移か,悪性リンパ腫かなどを鑑別する必要がある。頸部リンパ節腫脹が悪性腫瘍の転移である場合,原発巣は頭頸部領域にあることがほとんどである。しかし稀に頭頸部以外の臓器からの転移もあるので,頭頸部に原発巣がみつからない場合は,全身的な画像診断による検索が必要になる。
転移リンパ節が扁平上皮癌でも食道癌の転移のこともあり,扁平上皮癌以外であった場合は,乳癌,胃癌や泌尿器科領域の癌の転移も疑う必要がある。
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