Japanese
English
特集 局所副腎皮質ステロイドの正しい使い方
メニエール病
Meniere's disease
肥塚 泉
1
Izumi Koizuka
1
1聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科
pp.670-674
発行日 2013年8月20日
Published Date 2013/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102592
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POINT
●メニエール病に対する局所副腎皮質ステロイド療法には,鼓膜経由で鼓室内に投与する方法,内リンパ囊開放術の際,開放した内リンパ囊から内耳に直接投与する方法がある。
●鼓室内投与については,めまいの改善あるいは軽快については有効とする報告が多い。しかしながら,聴力については有効とする報告は少なく,プラセボ効果にすぎないとする報告もある。
●鼓室内投与と全身投与を併用すると,めまいや耳閉塞感,耳鳴に対して高い有効率が得られたとする報告がある一方,自然寛解の可能性も否定できないとするもの,drug deliveryの観点から,正円窓経由による副腎皮質ステロイド薬投与の限界について述べている報告もある。
●内リンパ囊開放術の際,開放した内リンパ囊から内耳に直接投与する方法については,内リンパ囊開放術施行群,保存的治療群に比し,聴力の改善については7年間を通じ有意に良好な成績が持続したとする報告がある。
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