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クプラの構造とめまい発症への関与
Structure of the cupula and its involvement in dizziness.
鈴木 衞
1
Mamoru Suzuki
1
1東京医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.515-523
発行日 2012年7月20日
Published Date 2012/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102231
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Ⅰ はじめに
クプラは半規管感覚上皮を帽子状に覆うゼラチン様物質である。その表面は索状であるが,下腔面は網目状を呈しており,感覚毛が網目内に入り込んでいる。このような特殊な構造と運動様式が多くの研究者の興味を引きつけてきたが,形態が脆弱で観察困難なため,その本態については不明な点が多い。しかしながら,クプラに何らかの異常があれば半規管受容器の反応性が低下したり,めまいやふらつきの原因になったりすることは容易に想像できる。本稿ではクプラの基礎的事項とそれがどのようにめまい発症に関与するかを述べてみたい。
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