Japanese
English
特集 表在癌の新しい対応
3.中・下咽頭表在癌の診断と病理
3.Diagnosis and pathology of superficial squamous cell carcinoma of the oropharynx and hypopharynx
加藤 孝邦
1
,
波多野 篤
1
,
齋藤 孝夫
2
,
濱 孝憲
1
Takakuni Kato
1
1東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科
2同愛記念病院耳鼻咽喉科
pp.765-769
発行日 2010年10月20日
Published Date 2010/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101693
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Ⅰ.はじめに
中・下咽頭の表在癌は消化器内視鏡による食道癌の観察症例から多くの症例が見つかるようになった。この背景には下咽頭癌と食道癌の重複癌が多く,広域発癌(field cancerization)が大きく関与していることが知られている。この間,消化器内視鏡の改良に伴い耳鼻咽喉科用内視鏡も画像が良くなり,またnarrow band imaging(NBI)観察が可能となった。その結果これまで進行した中・下咽頭癌を見つけていた耳鼻咽喉科医もNBI内視鏡で表在癌を診断できるようになった。しかし,中・下咽頭表在癌はまだ症例の蓄積が少なく,診断や治療の点ではエビデンスがないのが現状である。今後症例を増やして検討してゆく必要がある。
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