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特集 耳鼻咽喉科領域の術後機能評価
3.嚥下機能改善手術
3.Evaluation of swallowing after surgical treatment for dysphagia
藤本 保志
1
Yasushi Fujimoto
1
1名古屋大学医学部附属病院耳鼻咽喉科
pp.375-382
発行日 2010年5月20日
Published Date 2010/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101629
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Ⅰ.嚥下機能改善手術の定義
嚥下機能改善手術とは喉頭を温存しつつ,より安全な経口摂取を目指した手術のことと定義される。気道と発声機能を温存するため,気道防御機構が維持されていることが条件となる。具体的には咳反射や痰の喀出力などの程度の評価が重要である。
喉頭全摘術,気管喉頭分離術,喉頭閉鎖術など音声を犠牲にしても絶対に誤嚥しない構造をつくる術式は“誤嚥防止手術”として区別されることが多い。外科的治療をする前に重要なことは嚥下動態の詳細な評価と病態診断,患者・家族の希望/目標,介護力を含めた総合的な判断である。
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