Japanese
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シリーズ 専門医試験への対応
―4.口腔咽頭喉頭疾患―1)舌癌
4.Oropharyngeal and laryngeal disease; 1)Carcinoma of the tongue
朝蔭 孝宏
1
Takahiro Asakage
1
1東京大学大学院医学研究科感覚・運動機能医学耳鼻咽喉科学
pp.233-236
発行日 2009年3月20日
Published Date 2009/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101397
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Ⅰ はじめに
舌癌は頭頸部領域の癌のなかでは喉頭癌に次いで発生頻度の高い癌である。発症は20歳代から認められ,男性・女性の性差なくみられる。不良歯牙や義歯の慢性的物理的刺激が原因の1つとして挙げられているが,舌癌の患者でそのような機序によると思われるものはむしろ稀である。原因か結果か明らかではないが,口腔内の衛生状態が不良な患者は多い。またほかの頭頸部癌と同様に喫煙やアルコールの関与が疑われており,疫学的にはそのような報告がみられるものの発癌機序は明らかではない。舌は摂食や構音に重要な役割を果たしており,舌癌の治療後は程度の差こそあれこれらの機能障害が生じる。そのため機能障害を最小限にとどめる治療選択が重要となってくる。
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