Japanese
English
Current Article
鼻閉による睡眠呼吸障害とQOL低下
Nasal obstruction with sleep-disturbed breathing and impaired QOL
鈴木 秀明
1
,
宇高 毅
1
,
平木 信明
1
,
森 貴稔
1
,
橋田 光一
1
,
寳地 信介
1
,
北村 拓朗
1
Hideaki Suzuki
1
1産業医科大学医学部耳鼻咽喉科
pp.513-518
発行日 2008年7月20日
Published Date 2008/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101291
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Ⅰ はじめに
鼻閉は非常に頻度の高い上気道症状であり,急性鼻副鼻腔炎,アレルギー性・非アレルギー性鼻副鼻腔炎,鼻中隔彎曲症,鼻茸,肥厚性鼻炎,鼻・副鼻腔腫瘍など種々の疾患によってもたらされる。鼻閉は,頭痛,疲労感,睡眠障害,日中の眠気,注意力の低下,ひいてはQOLの低下など,鼻症状以外の症状をしばしば引き起こすことが知られている1,2)。こうした症状は日常活動や社会活動を低下させる原因となる。近年,アレルギー性鼻副鼻腔炎は,特に若年~青年~壮年期において増加の一途にあり,直接的な医療経済上のコスト増がもたらされるとともに,学業や就労における効率の低下が大きな社会経済的損失につながることが懸念される3)。本稿では,鼻閉によりもたらされる睡眠呼吸障害とQOLの低下について概説する。
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.