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頭蓋底疾患に対する経鼻的アプローチについて
Endoscopic endonasal approach for skull base disease
春名 眞一
1
Shinichi Haruna
1
1獨協医科大学耳鼻咽喉科
pp.463-471
発行日 2007年6月20日
Published Date 2007/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101065
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Ⅰ はじめに
頭蓋底疾患の経鼻的アプローチとは,主に鼻副鼻腔隣接の前頭蓋底に対して頭部からのアプローチに代わって内視鏡下に鼻副鼻腔を経由するアプローチ法であり,低侵襲な手術が可能となる。耳鼻咽喉科領域では頭蓋底に及ぶ副鼻腔腫瘍や鼻性髄液漏,脳神経外科領域の疾患として下垂体腫瘍をはじめ,種々の頭蓋底腫瘍,外傷が対象疾患となる。本アプローチ法はこれまで耳鼻咽喉科において開発されてきた内視鏡下鼻内副鼻腔手術の延長であり,耳鼻咽喉科医の役割は大きいと考えられる。すなわち耳鼻咽喉科と脳神経外科とが協力し合って可能となる手術術式である。しかしながら,脳神経外科医からの多くの報告は認められるが,耳鼻咽喉科医の論文は多くない。本稿では,これまでの種々の疾患での経鼻的アプローチ法を紹介し,耳鼻咽喉科医の存在性をアピールしたい。
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