鏡下咡語
喉頭鏡使用150年の歴史余話
渡辺 勈
1
1神経耳科学研究室
pp.974-975
発行日 2003年12月20日
Published Date 2003/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100876
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1854年(安政元年),声楽家・音楽学校教授のガルシア(Emanuel Garcia 1805-1906)が,直射日光と2つの鏡の組み合わせによって,自己の喉頭内部の観察に成功して以来,150年が経過しようとしている1~4)。
50周年(1904)および100周年(1954)には,わが国においても記念行事があり,それぞれの記録が残されている5,6)。
筆者はこれらの歴史資料を通覧して,先人の業績や,わが国における耳鼻咽喉科学の成長を偲ぶとともに,日本医事週報などにより当時の内外の情報も調査して,若干の考察を加え,さらにその後の半世紀の喉頭鏡検査の変貌を体験して,間接喉頭鏡の存在意義について考察したことを述べてみたい。
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