Japanese
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特集 頭頸部領域の温度外傷・化学的腐食の取り扱い
3.喉頭・下咽頭
3.Larynx, hypopharynx
横山 秀二
1
,
大森 孝一
1
Shuji Yokoyama
1
1福島県立医科大学医学部耳鼻咽喉科学講座
pp.35-40
発行日 2007年1月20日
Published Date 2007/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100812
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Ⅰ.はじめに
喉頭・下咽頭領域の温度外傷は,火災や爆発に伴う煙や高温水蒸気,有毒ガスを吸入することで生じ,化学的腐食については,酸・アルカリ,金属・非金属およびその化合物などの腐食性物質を故意もしくは誤って服用した場合に生じることが多い。口腔や咽喉頭の障害を伴う場合が多く,時には食道や気管にまで病変が及ぶことも少なくない。いずれの外傷においても症状が急激に増悪することがあり,新鮮例(急性期)の診断・治療が重要とされるが,受傷後しばらく経過した陳旧例に生じる晩期障害もあり,その対応に苦慮することがある。
本稿では,温度外傷・化学的腐食による病変について,喉頭・下咽頭を中心にその病態と診断・治療法について述べる。
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