Japanese
English
特集 知っておきたい耳鼻咽喉科疾患の病理
4.喉頭疾患
4. Pathology of the larynx
金谷 洋明
1
,
平林 秀樹
1
Hiroaki Kanaya
1
1獨協医科大学耳鼻咽喉科気管食道科
pp.469-476
発行日 2006年6月20日
Published Date 2006/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100707
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Ⅰ. はじめに
頭頸部外科医にとって,診断ないし治療のために切除された病変を,病理形態学的に理解できるか否かは重要なことと思われる。病理形態像を理解するということは,疾患そのものを理解することにほかならないからである。時にレジデントや若手の医師から「学生時代に病理学が苦手だったので,病理標本に興味はなく,みてもさっぱりわからない」といった言葉を聞くが,非常に残念なことに思われる。ここでは,日常診療で遭遇する頻度の高い喉頭疾患,あるいは頻度は高くないが特徴的な病理形態像を示す疾患を中心に,知っておきたい病理組織像を呈示した。また,病理レポートに記載されているさまざまな用語も折にふれて解説した。いずれも筆者がかつて病理医としてのトレーニングを受けた際に疑問に思い,また臨床医からよく質問された内容である。なお外科病理学に関する国内外のいくつかの素晴らしいテキスト1~4)があるので,ぜひ参考にしていただきたい。
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