シリーズ 耳鼻咽喉科における日帰り手術・短期入院手術
⑦顎下腺良性腫瘍摘出術
鈴鹿 有子
1
1金沢医科大学耳鼻咽喉・頭頸科
pp.573-576
発行日 2004年7月20日
Published Date 2004/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100639
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I.はじめに
内視鏡手術に代表される低侵襲手術などの医療技術の進歩だけでなく,術後管理方法の向上や簡素化なども日帰り手術や短期入院手術を可能にさせている。しかし,全てがそれに当てはまるものではなく,悪性腫瘍性疾患やリハビリテーションが必要なものでは従来どおりに長期入院は避けられない。一方,患者の立場においても全身麻酔下での痛みのない手術,術後しばらくの安静加療,入院管理は望むところでもある。手術法のみならず創部の固定方法や新材料の開発により術部管理も簡便化へと進歩する中,もしかの場合の当直医や主治医待機の体制も整えられていることを含めた医療チームの充実,また患者サイドにおいても自己管理を徹底するなどで無駄な入院は減らして,少しでも期間の短縮を図る努力はお互いに惜しんではならない。
本稿では,顎下腺良性腫瘍摘出術に準じた疾患について考えてみるが,日帰り手術・短期入院手術に適さないとの意見もある。
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