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レーザー眼科学
野寄 喜美春
,
天野 清範
pp.1201-1202
発行日 1993年5月15日
Published Date 1993/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410908694
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冒頭,“光凝固の表と裏”と題して,清水弘一教授(群馬大)の基調講演が行われた。要旨は,光凝固の適応について,建前論のみでなくその本音の部分について言及した。
従来,光凝固の適応としてあげられている疾患のうち,網膜剥離については,その前段階とも考えられる網膜周辺部および赤道部変性について考えると,格子状変性は予防的光凝固の対象となる。赤道部変性では,裂孔があって著明な剥離のない場合は光凝固の対象となる。しかし,赤道部変性を認めるもののすべてに光凝固を行うべきか否かは問題がある。網膜剥離の発生頻度は1/15,000人で,その1/3くらいの症例に赤道部変性がみられる。眼底検査で硝子体の状態をよく観察して適応を決定すべきである。また,他眼に網膜剥離を生じ,健眼に変性を認める場合などがその適応であろう。
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