特集 緑内障診療ガイド—今日の戦略
Ⅱ.治療の実際
1.薬物治療の実際
第一選択薬としてのプロスタグランジン関連薬
塚本 秀利
1
1広島大学大学院医歯薬学総合研究科視覚病態学
pp.123-126
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907879
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はじめに
現在,国内外で緑内障点眼薬として発売されているプロスタグランジン関連薬は,イソプロピルウノプロストン(ウノプロストン;レスキュラ®),ラタノプロスト(キサラタン®),ビマトプロスト(ルミガン®),トラバプロスト(トラバタン®)の4種類である(表1)。これらは,レスキュラ®が1994年に世界で最初のプロスタグランジン関連薬として発売されて以来,1996年のキサラタソ®,2001年のルミガン®ならびにトラバタン®と続いて登場した。ただし,本邦で使用可能なのはレスキュラ®とキサラタン®のみで,ルミガン®ならびにトラバタン®はまだ本邦では発売されていない。
代表的な緑内障治療薬であるβ遮断薬が房水産生を抑制するのに対して,プロスタグランジン関連薬は主に房水の流出を促進させることによって眼圧を下降させる。房水の流出障害が眼圧上昇の主な原因であることを考えると,房水流出を促進して眼圧を下降させるほうが,房水産生を抑制して眼圧を下降させるよりも生理的である。
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