特集 角膜屈折矯正手術を手がける前に
屈折矯正角膜手術のこれからの方向:LASEK
松井 裕康
1
1大島眼科病院
pp.1232-1235
発行日 2002年7月15日
Published Date 2002/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907819
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はじめに
近年,屈折矯正角膜手術はわが国においても目覚ましく増加し,それに関する様々な研究もなされるようになった。屈折矯正角膜手術の研究は,「屈折矯正」すなわち光学系としての研究と,「角膜手術」すなわち生体の一部としてみた角膜の研究という2つの要素に大きく分けられる。エキシマレーザーによる手術の場合,前者ではアルゴリズムの進歩や各施設でのノモグラムの開発,wave—frontの導入といった改良がなされてきた。一方,後者ではまずPRK (photorefractive keratectomy)が考案されてヘイズや感染症などをはじめとする合併症や病態についての研究が行われ1),その後LASIK (laser in situ keratomileusis)が生まれ,それまでになかった新しい合併症や病態の研究がなされてきた2)。さらに最近ではLASEK (laser epithelial keratomileusis)も注目されている。
本稿では,「角膜手術」という要素に観点をおき,新しい手術法であるLASEKについて手術手技や手術の特徴を述べる。
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