特集 眼科基本診療Update—私はこうしている
1.診断に必要な基本技術
一般的検査
多局所網膜電図検査
谷川 篤宏
1
1名古屋大学医学部眼科学教室
pp.54-57
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907025
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はじめに
多局所網膜電図(multifocal ERG)は,米国のSutterら1)によって開発された新しい局所ERGの記録装置である。本装置では,複数の網膜部位を擬似ランダム刺激(binary m-sequence)を使って同時に刺激して,各部位から局所ERGを記録することができる。これによって短い検査時間で後極部の網膜機能の障害の有無や,障害部位の範囲とその程度を測定,評価することが可能である。本稿では多局所ERGの記録方法とそのポイント,対象疾患に関する注意点や臨床応用について述べたい。
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