特集 眼科基本診療Update—私はこうしている
1.診断に必要な基本技術
一般的検査
コンタクトレンズ処方—コツと注意点
渡邉 潔
1
1ワタナベ眼科
pp.19-22
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907013
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
コンタクトレンズ(CL)の処方は,処方直後の診察と約3か月ごとの定期検査も含めて考えるべきである。処方直後の診察は,そのCLをそのまま使用してよいかをチェックする重要な診察である。定期検査は,CLやケア用品の誤用確認や角結膜の障害の初期変化を発見するのに重要である。
CLは医療用具である。患者がCLを購入する場合には「①医師の診察を受け,処方を受ける」,「②販売店で購入し,開封せずに眼科に持っていく」,「③医師の前で購入(または購入予定)のCLを装用し,診察を受ける」の3つのステップが必要である1)(表1)。
医師が医療用具を直接販売してはいけないという法律があるために,診療所に併設したCL販売会社が販売することになる。一部のリテイラー(医師以外の商売人のCL販売店)は,医薬分業と同じように,眼科診療所と販売店は全く別の場所に設置すべきであると主張している。2000年4月に,金券ショップがCLの販売を開始し,診察を受けるのが面倒な患者は金券ショップで毎回購入してしまう。これは,処方と診察を行わないので非常に危険である。診療所と販売店が併設されれば,必ず購入したCLの診察ができ,安全なCL装用には併設でなければ患者の健康は守れないと考える。
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.