特集 診断と治療の進歩—第53回日本臨床眼科学会シンポジウム
3.アレルギー性結膜疾患の診断と治療の進歩
熊谷 直樹
1
1山口大学医学部眼科学教室
pp.126-129
発行日 2000年2月15日
Published Date 2000/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906688
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アレルギー性結膜疾患はわが国の人口の約20%でみられ,極めて頻度の高い疾患である。アレルギー性結膜疾患は大きく,アレルギー性結膜炎と春季カタルに分類される。アレルギー性結膜炎では自覚的には掻痒感,他覚的には結膜充血や浮腫がみられるが,角膜傷害は伴わず視力予後は良好である。一方,春季カタルでは結膜に巨大乳頭などの増殖性変化を伴う強い炎症反応がみられ,角膜潰瘍・角膜プラークなどの角膜病変を伴う。春季カタルは,今後検討すべき課題の多い疾患である。
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