今月の臨床 妊娠中の偶発症候─産科医のプライマリケア
症候への産科プライマリケア
9. 発疹・掻痒
小澤 由佳
1
,
上原 茂樹
1
1東北公済病院産婦人科
pp.1300-1303
発行日 2006年10月10日
Published Date 2006/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101296
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妊娠と症候との関連性
妊娠中に生じる皮膚変化は高頻度にみられる.ほとんどの妊婦にみられるような正常な皮膚変化の程度が増強したものや,妊娠とは関連のない皮膚病変,妊娠と関連して発症するものなどさまざまである.発疹・掻痒を伴う妊娠時にしかみられない特異的病変(直接デルマドローム)には掻痒症,妊娠性痒疹,pruritic urticarial papules and plaques of pregnancy(PUPPP)などがある.妊娠によって併発または増悪しやすい非特異的病変(間接デルマドローム)としては,ウイルス感染症,薬物アレルギー,蕁麻疹,アトピー性皮膚炎,接触性皮膚炎などがある1, 2).
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