特集 オキュラーサーフェスToday
Ⅴ トピックス—基礎と臨床
薬理学
オキュラーサーフェスとDDS
佐野 研二
1
1東京医科歯科大学眼科学教室
pp.210-211
発行日 1997年10月20日
Published Date 1997/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410905642
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薬物供給システム,すなわちドラッグデリバリーシステム(DDS)の中で,オキュラーサーフェスに関連するものには,結膜嚢に固定するタイプと角膜上に固定するタイプの2種類がある。前者はオキュサート®やコラーゲンディスクに代表されるような結膜嚢にフィットするようにデザインされた楕円形,板状の装置であり,後者はコラーゲンシールドや医療用含水性ソフトコンタクトレンズ(SCL)に代表されるコンタクトレンズ(CL)型のものである。前者のオキュサート型のDDSがオキュラーサーフェスの一部分である結膜嚢を装置の固定場所としてだけに利用しているのに対して,後者のCL型のDDSではオキュラーサーフェスのうち角膜を固定場所としているだけではなく,角膜の保護(バンデージ効果)という重要な役割を併せ持つ。ここではオキュラーサーフェスとの相互作用を考える意味から,後者のCL型のDDSを中心に述べる。
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