特集 オキュラーサーフェスToday
Ⅳ 角膜移植
角膜移植と免疫抑制剤
高野 俊之
1
1順天堂大学医学部眼科学教室
pp.143-148
発行日 1997年10月20日
Published Date 1997/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410905621
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我々移植医にとって,臓器移植における拒絶反応は避けて通れない問題である。角膜はimmuneprivilegeな状態であるといわれ,かつ用いるドナー角膜は血管が存在せず,抗原性が低いため,他の臓器移植に比べて生着率の成績はよい。しかしながら,ハイリスクな症例,例えば新生血正管を有する角膜移植や再移植例では拒絶反応の発症頻度は増加する。ゆえに角膜移植医にとって拒絶反応に対する免疫抑制は,移植する際,常に考慮しなければならない問題となる。今回,角膜移植での拒絶反応に対する免疫抑制剤について,作用機序および角膜移植での臨床も合わせて解説する。
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