特集 オキュラーサーフェスToday
Ⅱ ドライアイとオキュラーサーフェス
ドライアイの治療法の進歩
弓狩 純子
1
1東京女子医科大学眼科学教室
pp.76-79
発行日 1997年10月20日
Published Date 1997/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410905603
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涙液は,涙腺から分泌され,瞬目により角結膜表面を潤し涙点から排出される。また,開瞼時は湿度や風速など環境の影響を受け,眼表面から絶えず蒸発している。ドライアイは,涙液の量的,質的な異常により角結膜に障害をきたす疾患である。従来,その治療は,人工涙液の点眼など眼表面の乾燥防止を目的とした対症療法が主体であった。しかし,ドライアイの診断法の向上や社会生活の変化によりドライアイは増加し,個々の病態に応じた治療法が必要となってきた。また,Sjögren症候群など重症なドライアイには,いくつかの新しい治療法も試みられている。そこで,本稿では東京女子医科大学眼科ドライアイ外来での治療指針を中心に,最近のドライアイの治療法につき述べる。
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