特集 緑内障Today
Ⅴ 緑内障手術をめぐるControversy
続発緑内障(偽落屑症候群)・1
小関 信之
1
Nobuyuki Kozeki
1
1東京都老人医療センター眼科
pp.185-187
発行日 1996年10月20日
Published Date 1996/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410905129
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はじめに
偽落屑症候群(pseudoexfoliation syndrome)による緑内障(以下,PE glaucoma)は,嚢性緑内障(capsular glaucoma)とも言われ,瞳孔縁,水晶体前面,チン小帯および隅角における偽落屑物質(pseudoexfoliative material)の存在を特徴とする続発開放隅角緑内障の一病型である。
PE glaucomaに対する治療は,原発開放隅角緑内障と同様に眼圧下降を目的とするが,本症は高齢者に多い1)ため,薬物の副作用およびコンプライアンスの問題から薬物療法を十分に行えないことがある。一方で,本症においてはargon Iasertrabeculoplasty (以下ALT)が,他の病型と比較してより有効であること2)が報告されている。本稿ではPE glaucomaを治療する際の薬物療法の問題点と手術療法の適応について考えてみたい。
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